父のボケ具合にも困ったもの
今日は市の敬老イベントで、高齢者に一人当たり2,000円の商品券が配布されます。
朝8時から、町内会の班長さんが該当する家庭を訪れることになっていて、3日前に回覧板で告知がありました。
せっかちな父は朝7時には着替えを済ませ、ソワソワ落ち着かない様子で家の中をうろうろ歩き回っていました。
ところが8時を過ぎ、8時半を回っても班長さんは現れません。
父はもう半狂乱です。
普段回覧板を見ようともしないくせに、何度も何度も私に回覧板の内容を確認し、しまいには私が嘘を教えたと言わんばかりの醜態を晒しました。
実のところ、今年の班長さんはかなりのご高齢で、地域清掃などで顔を合わせた際に言動や行動に危うさを感じていたので、今回もすんなりとは行かないだろうなあとは薄々感じていました。
わめき散らす父を無視して掃除を済ませ、昼食(午前9時)の支度をし、食事が済んで買い出しに出かけたものかと悩んでいたところ、通りから班長さんとお隣さんの話す声が聞こえました。
「来たよ」と父に伝えると、父は静かになりました。
程なく班長さんご夫妻が現れ、父は言葉少なにひったくるように商品券を受け取っていました。
おおかた、区長さんから商品券を受け取りに来ないと連絡を受けた班長の奥さんが、慌てて取りに行っていたのでしょう。
一件落着の後、買い出しに向かうクルマの中でも父はブツブツ文句を言い続け、ついには自分が回覧板を見ていないのを私のせいにし始めたので、ここはガツンと懲らしめてやりました。
20代の頃勤めていた最初の会社でも、40代を過ごした3つ目の会社でも、60近い、いい年をこいたオジサンがイレギュラーな事態に対応できずヒステリックにわめき散らす場面を何度も見てきました。
私も来年60歳になりますが、あんな惨めなオジサンにはなりたくないものです。