月曜日の病院へ両親と行く

おととい土曜日、ショートステイからグループホームに移った母。

手続き上健康診断書が必要とのことで、本日月曜日、外出許可を得た上で、母をかかりつけの病院に連れて行きました。
父も一緒です。

父が定年退職してから四半世紀、父も母も何度か入院する機会があり、見舞いに訪れたことも何度かありますが、3人揃って病院の待合室の椅子に腰かけるのは今日が初めてでした。

父はさかんに母に話しかけていました。グループホームに持ち込んだ衣類は足りているか、よく眠れているか、食事はどうなのか、など、ここ2日間の生活についての質問に対し、母の返事は短く、会話はすぐ途切れてしまいます。

それでもしばらくしてまた父は母に話しかけていました。

現役時代も引退してからも、母に対しイライラしながら辛辣な言葉を浴びせていた父とは別人のようでした。

血気さかんだった母もしばしば激しく父と口論に及び、決して交わることのない両者の主張に、子供の頃の自分はどうしてよいのかも:わからず、ただ深い絶望を日々感じていました。

それでも世間体を慮り、つかず離れず喧嘩しいしい生きてきた二人。現実の夫婦ってこういうものなのかな、と早々に独身で生きることを決めた自分には、そう割り切るしかありませんでした。

今こうして父が母に話しかける光景を目の当たりにしても、心温まる光景だなとか、父も本当は母に家に戻ってきてほしいんだなとか、そんな感情が湧き上がるでもなく、ただ呆然と眺めていることしかできませんでした。

健康診断が終わり、母をグループホームに送り届けると、職員さんから、母が歌を歌っていた、と聞かされ、父と私は心底驚きました。

社交的な性格の母ですから、職員さんや共同生活者同士会話する機会に恵まれた施設に預けたのは良かったのかもしれません。

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