「ニューロマンサー」を読む
Amazon prime videoで映画「マトリックス」を観た勢いで、映画制作のきっかけとなった小説「ニューロマンサー」(ウィリアム・ギブスン著、1984年)を読みました。
アメリカで商用インターネットが始まるのが1988年、それに先立つ1984年にコンピューターネットワーク社会を描写し「サイバーパンク」の起源と呼ばれるこの作品。
電脳空間「マトリックス」に接続されたメインフレームに宿るAI「ウィンターミュート」が、残る半身のAI「ニューロマンサー」との融合を目指し、主人公とその仲間の力を借りるべく電脳空間に引きずり込む、というのが大まかな話。
物語が主人公ケイスの一人称視点で綴られ、現実世界と電脳空間を行き来し、さらに主人公がジャ○キーなこともあり、非常に難解で、5日かけてじっくり読みました。
この作品の影響を受けた1989年連載開始の漫画「攻殻機動隊」では、ネットの海に誕生した知的生命体「人形使い」が絶滅を免れるための多様性を求めて草薙素子と融合を試みるのがコミックス第1巻のクライマックス。
「ニューロマンサー」における融合は、AIの意思ではあるものの結局それは創造主によってプログラムされたものだったという点が「人形使い」とは異なり、その方がリアルに感じるし自分の好みでした。
著者ウィリアム・ギブスンは続編を2本書いて、「電脳」三部作と呼ばれているそうで…勢いで読むしかないか?
